軍用地と地主について
軍用地、地主、地主会、土地連についての解説を行っております。
土地連とは
土地連とは、沖縄県軍用地等地主会連合会のことを指し、主な活動内容として、
- ①関係機関への要請行動による軍用地等に係る諸問題解決
- ②各種会議を開催し、会員や地主の声・思いを集約し、要請行動等に反映させる⇒会員の意思統一
- ③共済融資制度あっせん事業
- ④返還跡地の跡地利用促進に向けた助成事業
- ⑤人材育成、社会福祉団体等に対する助成活動
などを行っております。
(通称については「土地連」をご参照ください。)
(事業概要に関しては土地連について」をご参照ください。)
土地連における「軍用地等」とは
「軍用地等」とは、駐留軍用地をはじめ、自衛隊施設用地、県企業局施設用地のことをいいます。
米国は、1945年の第二次大戦後、日本の無条件降伏により沖縄県を日本国から切り離し、施政権下において統治し、軍事基地を建設するため、「銃剣とブルドーザー」で土地を確保していきました。これが、「軍用地」の始まりです。
復帰後は日本政府が日米安全保障条約に基づいて米国に軍用地を提供する必要から、地主と契約を締結するようになりました。
沖縄の軍用地は、他都道府県と比較した場合、
- ① 強制収用されて確保されたこと
- ② 民公有地が大半を占めていること(※1)
- ③ 長期にわたって使用されていること(※2)
などが特徴として挙げられます。
(※1) 民公有地が大半を占めていること
沖縄県はこれほど狭小な県土にも拘らず、全国における米軍専用施設の約74%が集中し、沖縄本島の県土の約19%を軍用地が占めています。
また、他都道県では国有地が平均約89%と大半を占め、民公有地が僅かであるのに対し、沖縄県では民公有地が施設全体の約66%を占めることから、県民に対する負担が多いことがわかります。
特に、中部地域においては平均で約93%以上を民公有地が占めています。
(※2) 長期にわたって使用されていること
先祖代々受け継いだ土地が占領及び米軍の基地政策によって強制的に接収された(1945年)ことに端を発し、
その後、本土復帰(1972年)に際して日米間で締結された沖縄復帰協定により、日米安全保障条約及び地位協定が適用されて現在に至るまで、長期に亘って継続的に使用されています。
その上、広大かつ立地の良い地域を使用していることから地域の健全な発展や開発を著しく阻害し、いびつな形で市街地が形成されるなど、地域の開発を歪めています。しかしながら、軍用地は依然として地域の開発・発展から取り残されているのが現状です。
土地連における「地主」とは
「地主」とは、国と賃貸借契約を締結する等して国へ「軍用地等」を提供し、所有権等を有している人達のことをいいます。
そのほとんどが各市町村に所在する「地主会」に所属しています。
その「地主会」や市町村が土地連の会員になっています。
近年では、
- ① 「地主」の高齢化
- ② 相続等による所有権移転から「地主」数が増加
- ② 契約手続等の分化・複雑化
等が問題となってきています。
なお、「地主」数は、返還等で減りはしますが、相続等で増えてきています。
一人あたり平均所有面積は、「地主」数増加により、小さくなっています。
土地連における「地主会」とは
「地主会」とは、地域の問題を解決しながら、「地主の権利を保護する」ことを目的に、軍用地等が所在する市町村ごとに組織し、
- ①軍用地等賃貸料の会員への支払業務
- ②共済資金融資制度のあっせん受付業務
- ③会員住所変更等、諸手続きの受付業務
などの会員、つまり軍用地等を所有する「地主のための」業務を行っております。
また、地主会には地主の中から選出された会長・副会長等の役員と、事務局職員がいます。
役員の中から会長等が代表して、土地連の理事・監事として就任し、
土地連の役員として沖縄県全体の軍用地等諸問題の解決にあたるとともに、各地主の声を国へ訴え、届けています。